肩身

- Category - 怒りん坊日記



申し訳なさそうに
縮こまるように座っている姿が

まるで自分を見ているようでした

 
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子どもが小さい頃
移動手段はもっぱら車でしたが

それでもときどき
車以外の乗り物に乗ることはあって

公共の場や
公共の乗り物では

本当に肩身の狭い気持ちがして

とてもストレスの掛かった状態だったのを
よくよく覚えています

 
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特に
込み合っている電車内

荷物もいっぱい
子どもを抱っこして

折りたたんだベビーカーも
思ったよりも場所を占領してしまっていて

申し訳ない気持ちでいっぱいで
抱っこしている子どもに顔をうずめて
姿を隠したくなるほどでした


(お願いだからグズらないで)


祈るように
息を殺すように

ただひたすら
目的の駅に着くのを待っていたのを思い出しました

 
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学校帰りの学生
仕事帰りのサラリーマン
雑誌を読むご老人

周りの人たちの視線が
突き刺さるように感じて

孤独感がどんどん覆い被さってきて
泣きたくなったこともありました


そんな気持ちと子どもを抱きかかえて
帰宅したころにはもうヘトヘトで

子どもたちに優しく接してやれない自分に
また落ち込んでイラついて

今思い出しても
とても辛くなります

 
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あれから
もう15年以上経って

子どもの代わりに重い荷物を抱えて
電車に揺られる帰り道


目の前で
小さなお子さんを抱っこして

背中には大きなリュック
片手には折りたたんだベビーカー

申し訳なさそうにうつむいて
心配そうに子どもの様子をうかがうママさんは

あの頃の私でした


降車駅が同じだったらしく
降り口で重なったので

「お先にどうぞ」

声を掛けると
ホッとした様子で降りていかれました

 
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怪しすぎるので
声は掛けられないけれど


(ママはみんな、頑張ってる)


心の中でそう呟いては
毎回涙が出そうになります


子育ての中では
出口の見えないトンネルに迷い込むこともあって

このしんどさが果てしなく続くような気がして
心も身体もヘトヘトになってしまいます


子どもが大きくなったらなったで
また別の大変さは出てきますが

疲れ切ってしまう前に
自分の状態に気づいて

自分自身のメンテナンスも
できるといいなと思います




怒りの感情と上手に付き合う
アンガーマネジメントコンサルタント

山本周子(やまもとちかこ)

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