母の誕生日

- Category - 怒りん坊日記



(ふぅ…あぶない)


電話を切ったと同時に
涙がこぼれました


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ここ数日
実家の母に電話を掛けるも

電波の悪い場所にいたようで
何度かけてもつながりませんでした


着信を残しただけだと
何かあったのかと心配してはいけないので

「特に用事はないから折り返しは大丈夫」

とメッセージを送り
それを何度か繰り返していました


先日は母の誕生日だったので
どうしても声を聞きたくて

でもやっぱりつながらず

ガッカリした瞬間に
母から掛かってきました


「あれこれ話そうと思っていたことがあったのに
 声を聞いたら嬉しくて全部忘れてしもたわ、またね」



最後にそう言って電話を切った母の言葉が

自分の心の奥底にあった温かな柔らかな部分に触れて
言いようのない涙が溢れてしまいました


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毎回
母のそういう言葉や空気を受け取ると
自分の中の何かが刺激されてたまらなくなります


その理由は

母親なのだから完璧にしておくべきでしょ
大人なのだからちゃんとしてよ


長い間
両親に対して燻ぶらせていた
そんな「べき」があったからです


いざ自分が親になってみると
そんなことは到底無理で

自分に対しては
とっくに手放してしまったものではあるのだけど


過去の自分の深いところにあった古傷のようなものが

母の不完全さや温かさに触れるたびに
母の母らしさをじんわりと感じることができたり

こうやって母とやりとりしていく中で
少しずつ癒されていくような感じがしています


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近くで暮らしていたころは
当たり前のように感じていた
両親のサポートが

離れてみて初めて
どれほどありがたかったか身に染みています


故郷を離れた暮らしになって
もう8年ほど経ちますが

まだまだ故郷が恋しく
昨日のことのように思い出せてしまいます


なかなか帰省も叶いませんが
たまに電話で声を聞いて元気をもらって
再会の日を楽しみにしたいと思います




怒りの感情と上手に付き合う
アンガーマネジメントコンサルタント

山本周子(やまもとちかこ)

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