ふとした瞬間に
何気なく感じた気配によって
過去の自分の感覚にワープすることがあります
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たとえば音
遠くを走る電車と
救急車の行き交う気配を耳にすると
小学生の頃
お買い物に出掛けて
なかなか帰ってこない母の帰りを待っていた
夕暮れの心細さを思い出します
たとえば匂い
柑橘系の化粧品の匂いを察知すると
小さい頃
親戚のお姉ちゃんが
「お母さんたちにはナイショだよ」
とこっそり分けてくれた化粧水と乳液
一気にお姉さんたちの仲間入りができたような気がして
急に大人に近づいたような気がして
だけどもったいなくて
ずっと使えずにいたなぁ
そんなくすぐったいようなエピソードを思い出します
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他にも
たとえば風景
ピンクとオレンジと水色が入り混じった夕焼け空を見ると
私の子どもたちを犬の散歩に引き連れて
土手を歩く父の後ろ姿
大きかったと思っていた父の背中
あんなに丸く小さかったっけ
それを思い出す度に
鼻の奥がツンとして
目の奥もじんわりしてきます
(おぉっと危ない←すでに泣きそう)
まだまだたくさんたくさんあって
書ききれないほどなのですが
ひとつ感じたのは
当時のネガティブな感情に関しては
消化不良であればあるほど
ネガティブに輪をかけて
「思い出し◯◯」になってしまうような気がするということです
逆に
ちょっと気分が落ち込んだときには
五感によって召喚された
ほんわかした感情や気配によって
少し心がほぐれたり
気持ちを切り替えられたりすることもあります
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今ぼんやりと考えているのは
息子のこと
ここ数日ちょっと不機嫌で
今朝も心に元気なく出掛けていったのですが
みんなで模様替えをして
やんややんやと大笑いした昨夜の時間
その時間の1ピースでもいいから
日中少しでも思い出すといいなぁ
何もできないながら
そんな風に思いを馳せています
怒りの感情と上手に付き合う
アンガーマネジメントコンサルタント
山本周子(やまもとちかこ)
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