隣の人の
流れるような動きに
目が離せませんでした
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電車に乗っていたときのこと
いつもよりは空いていて
立っている人はまばらでした
とある駅で
人が多めに乗ってきたのですが
入り口から入ってきた女性が
目の前を通りかかるかかからないかのタイミングで
隣の女性がサッと席を立ち
その方へ席を譲りました
「いいえ、大丈夫です」
「いいのいいの、座って」
申し訳なさそうに
私の隣に座った女性のカバンには
マタニティマークのキーホルダーがついていました
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（そうだったのか）
キーホルダーに気づかなければ
妊婦さんだとはわからなかったのですが
あまりにも自然でスマートに
当たり前のように席を譲っていた女性の所作が
とても美しく感じて
それは「席を譲る」行為だったからではなく
相手に気をつかわせず
流れるような気づかいに対して
自分にはなかったものだからよけいに
素敵だなと感じたのでした
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その方が気になって
何気なく視界に入っていたのですが
その後も
荷物の多い方が乗り込んできたら
そっと場所を移動したり
小さなお子さんと目が合うとニッコリ微笑んでみたりと
きっと普段から
そのようにされているのだろうなと
温かい気持ちにもなりました
怒りの感情と上手に付き合う
アンガーマネジメントコンサルタント
山本周子（やまもとちかこ）
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