境界線を引くということ

- Category - 怒りん坊日記



ここでいう

「境界線を引く」というのは


自身の境界線をハッキリさせる
その境界線を相手に言葉で伝える

二つの意味を含んでいます


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アンガーマネジメントでは
怒りで後悔しないために

怒りを感じたときにできること
怒ることと怒らないことの線引きをすること
怒ると決めてどうするか

これらのコントロールをしていくことで
怒りの感情と上手に付き合い
上手な怒り方を身に付けていきます


私自身も日々取り組んでいることではあるのですが
この怒ることと怒らないことの境界線は

相手からはもちろん
自分も目には見えません

だからこそ
自分の中でハッキリさせることと
それを相手に伝えていくことが大切なのですが

(相手に伝えるってこういうことか!)

というのを実感した出来事がありました


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とあるきっかけで知り合った方がいて
お互いに何を話せばよいのかわからない中

苦し紛れに繰り出したこちらの質問に対して


「あ、それは聞かれたくないですね」



優しいトーンでそう言われたのに対して


「あ、失礼しました」


こちらもそう返し
そこからまた別の会話が始まったのですが

私にとっては
すごく新鮮な感じがしました


というのは
もし私が逆の立場であったなら

(この質問、ちょっとイヤだな)と
内心そう思っていたとしても

何となく濁した返事をしたり
当たり障りのない返答をしていたと思うのです


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さらにその方が

「あ、それは聞かれたくないですね」
のあとに

「あくまでも私の場合は、ですけどね」

そう言われたのがとても印象に残りました


自分はここを踏み込まれたらイヤだな
他の人は違うかもしれないけど少なくとも「私は」

自身の中の境界線をハッキリさせること
それを相手に言葉で伝えるということ


そのことによって

(この方はここは踏み込んで欲しくない領域なんだな)

こちらの心得ておくことがわかり

その後のやり取りを通して
結果的にその方とはさらに仲良くなったのでした


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怒ることと怒らないことの線引きをするということは

無理やり我慢して温厚さを保とうとか
過剰に怒って威厳を示しておこうとか
こう見られたいとか
こう思われたいとか

そういうことを考えることではありません


怒って後悔するのならそれは怒る必要のないこと
怒らないで後悔するのならそれは怒る必要のあること

それを自分で見極め線引きをする
ということです


そして
その境界線を言葉で伝えるということは

こうされたら怒るから心しておいて!

を宣言するということではなくて


私の許容範囲はここまで
せめてここまでならOKです


それを示しておくことで
お互いにとって共有できる範囲をすり合わせたり
歩み寄るための助けになるのではないかな

そんな風にも感じました


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初対面だったにも関わらず
何だか深い所でやり取りできたその方とは

またいつか必ず会いましょうと約束をして別れました
早くお会いできる日が来るといいなと思います




怒りの感情と上手に付き合う
アンガーマネジメントコンサルタント

山本周子(やまもとちかこ)

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