勝手に名付けてしまっていますが
おそらくそんな名前の虫はいなくて
さらにつけ加えると
「スイカの種みたいな姿をした虫」
です
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※説明が長くなるので以下「スイカ虫」でお送りします
電車に乗りました
手すりにつかまろうかと
ふと目線を上げたときに
目が合った私たち
それが
私とスイカ虫の出会いでした
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つり革の上の方から
上手に降下してきて
三角の手すりを行ったり来たり
つなぎ目に入ってしまったときには
電車の揺れで
プチッといってしまったらどうしようと
気が気ではありませんでした
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自宅であれば
窓の外に連れて行けるけれど
人がドドドと乗り込んできて
そこから少し離れてしまい
アタックするには
私の前足は短すぎて無理でした
ですが
最近私がつけているコンタクトレンズは
どういうわけか度数が合っておらず
手元がぼやけて遠くが見えたおかげで
スイカ虫を見失うことなく
少し離れたところからの見守りに成功していました
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ひとり目のお姉さんは
手すりには目もくれず
揺れにも動じることなく
上手にお化粧していました
ふたり目の大柄なおじさまは
手すりは低すぎたようで
網棚につかまっていたので
危機は何とか免れました
(……セーフ!)
三角形を行ったり来たりしているのを
見失いながらも
たまに隙間から長い触角が見え隠れするのに
胸を撫で下ろしたりしていました
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そこからしばらく時間がたって
気が緩んだのか
あろうことか
スイカ虫を見失ってしまいした
勝手にハラハラしてしまったのですが
ふと出口に目ををやったとき
おじさまの白いリュックに
スイカの種模様が見えたような気がしました
(もう、そういうことにしておこう)
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何を感じたのかというと
見張っても仕方のないこと
自分にはどうもできないこと
なのに
目を離せないことってあるなと
自身のモヤモヤした感情にも
こういうパターンがあるなと気づいたのでした
自分の感情を客観的に捉えて
そこからとれる行動を選ぶことも
自分にできることであり
大切なことだなと感じました
(無事地上に出られているといいな)
怒りの感情と上手に付き合う
アンガーマネジメントコンサルタント
山本周子(やまもとちかこ)

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